この大会、関学はいずれの試合も先制して勝ち進んできた。これが勢いなのだろうか。
でも、今日は違ってる。前半、５回まで先発新川投手は育英を３安打に抑えるも、関学も１安打。両チームの投手の力投がつづき、緊張した空気が球場を包み込む。力のぶつかり合いの決勝であることを感じる。
5回育英に1死からヒットを与えるも、次打者を併殺打におさえて無得点。今日も守りは固い。
6回からは山﨑（裕）がマウンドにあがる。
育英は 1死から四球でまたも出塁し、2死後２盗。そのあとの打者が四球で1・2塁となるも無得点におさえる。山崎(裕)、今日も踏ん張りの野球をみせてくれる。
7回育英にヒットで出塁され犠打で2塁に送られるが、遊ゴロを窪の好プレーで2塁ランナーをタッチアウト。
しかし、1塁に残った走者が二盗後、三塁打で先制される。試合が動いた。
その裏、関学にも動きが。先頭打者の黒木が左越えのみごとな二塁打。つづいて鳥内が送り、１死３塁。ここで代打永井がスクイズ成功でで同点においつく。『ナガイ～、ナガイ～』スタンドから永井コール。
先制点を取られた裏に、即、同点に追いついた。いい流れを感じる。
次の８回も 先頭打者中塚（輝）が安打、つづいて梅本も足をいかし内野安打で無死１、２塁。
さらに窪の犠打で１死２、３塁。
いつものつなげる関学野球だ。この場にきて、いつもどおりの野球をしていることに涙がこみあげてくる。
つづく山崎(裕）は敬遠で満塁に。
そして４番打者 髙馬。スタンドの声援がさらに大きく強く球場に鳴り響く。
『コオマ ココデカットバセヨ ♪ コオマ ココデカットバセヨ♪』
ここで打った髙馬の打球が右翼ライン前に落ちる。中塚（輝）がホームに還り２点目。逆点だ。
つづく打者は鳥内。大会4回戦に負傷した指のケガが治ってようやくスタメン復帰した鳥内が、みごとな中前タイムリーを放つ。２点追加、８回４対１。
３点リードして９回の守りが始まる。祈る。ただスタンドからカメラを投手に向けて祈っていた。
１死、２死・・・・あとひとり。しかし２死からのヒットと四球で１、２塁となる。
３塁側関学スタンドが、『ヒロキ ふんばれ』『ヒロキ打たせろ、バック守ったれ』と叫ぶ。この大会、何度も踏ん張りの野球をみせてくれたナインをみんなが信じていた。
最後の１球が中塚捕手のグラブへ入る。ストライク、三振。・・・・勝った！勝った！選手たちがマウンドに集まる。
空の翼♪が、久々に晴れ渡った青空に響き渡る。
関学は７０年ぶりの優勝だそうである。関学野球の歴史を感じる。
この子たちも、小さいころから大好きな野球を続けてきた。
その自分たちのアルバムの１ページに、夏の甲子園球場が刻まれる。
おめでとう。おめでとうね。
そして、そして、たっくさんの応援ありがとうございます。
お忙しいなかを球場に足を運んでくださった方々、仕事や用事で球場に来れず試合経過を気にしがら関学勝利を祈ってくださった方々や、遠方でネットの試合結果やテレビ放送を見つめながら関学の勝利を祈ってくださった方がた・・・・明石球場にその風が吹き込んできたのを感じました。いい風を運んでくださり、ありがとうございました。
まずは、ひとつの目標を達成しました。
試合終了後のインタビューで、窪キャプテンの口から『甲子園でも優勝するよう頑張ります』と力強い言葉。
さあ、つぎの夢に向かって、ＧＯ！
一緒に熱く応援していきましょう。 夏はまだまだ続きます。
